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都市ガスからLPガスへ。排気の調整も。

店舗の移転に伴い、焙煎機のガスを都市ガスからプロパンガスへと変えなくてはいけなくなりました。

そのために行った作業を忘備録として。

まずは業者経由でDiedrich社のマニュアルを入手します。当たり前ですが英文です。

そして、業者に依頼してプロパンガス用のノズルを取り寄せます。金属の小さい部品をふたつ交換します。マニュアルに従い交換すればそれほど難しくはありません。交換後は、ガス管に接続し、液体洗剤を塗りたくってガス漏れが無いか確認。(おっと、漏れてた漏れてた。やばいやばい、締め直し〜的なことがあるので必ず実施しましょう。)

そしてガス圧の調整。都市ガスとプロパンでは圧力が違うので、焙煎機側で圧力を調整しなくてはいけません。都市ガスでは圧力系のメモリで2~7wcがガスの圧力範囲でしたが、これを3~11wcに調整するという作業です。

これをやらないと「ガス圧の高いプロパンにしたのになぜか力が強くならないのだろう??」ということになりますので要注意です。

焙煎機の裏側に今まで気にもしなかった部品があり、よく見ると小さな穴が空いてます。それに六角レンチを入れてガス圧を調整するのです!!2mmの六角レンチが最高値、3mmの六角レンチが最低値の調整に使うとマニュアルに書いてました。マニュアルを読まない限り絶対にわからない調整方法です。機種によって違うかもしれないので必ずマニュアルを取り寄せましょう。

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そこまでやれば物理的には問題ありません。あとはこれまでの焙煎プロファイルのガス圧を比例計算して変換すれば、原理的にはこれまで通りの焙煎が再現できるはずです。ただ、環境が変わったのですがら全く同じように再現できるかというとそうはいかないでしょう。新しい環境に応じた操作方法とプロファイルの作成が必要になってくると思います。

私の場合は、初期の火力の上がり具合(ΔBT)が以前より上がりにくくなりました。焙煎後のカップを慎重にとってその変化を見極めながらもプロファイルの調整を行っております。また、ガス圧のレンジが物理的に広くなったことから操作もより細かくなりました。このことはきっとカップに良い影響を与えると思います。

 

ガスに関しては以上ですが、もっと重要なことは排気についてです。

Diedrich IR2.5にはもちろん排気用のファンが付いておりますが、その能力には限界があます。煙突の長さにして5m程度しか排気する能力はないとのことを業者から聞きました。しかもそれは煙突が直線の場合で、L字に曲げる度にその能力は低減してゆくとのこと。つまり、よほど煙突が短い場合以外は排気圧を助力する必要があるということです。

仙台市の店舗ではそれを踏まえて、排気の出口に排気能力を調整可能なファンを取り付けておりました。移転先でもそのファンを持ち込み排気圧の調整を行いました。全ての電源を落とした状態でダンパーをThrough Cooling Binにした状態で、Cooling Binからそよそよと空気が引かれているのを手で感じる程度に排気圧を調整します。これで煙突が長く、かつ屈曲していても十分な排気が行える状態になります。

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私の場合はこれで問題なく以前の焙煎環境が再現でき、問題なく焙煎できるようになりました。

ただし問題となるのは間にアフターバーナーや消煙装置を挟む場合です。このような場合はよほど慎重にセッティングしないとうまく焙煎できないことが考えられます。また、強制排気を行わずいわゆる煙突効果を見越して屋根の上に煙突を立てることによる自然排気を行う場合も同様に問題があるでしょう。私は自然排気する方法には、外気圧の変化で排気能力が左右され不安定な焙煎の要因となる可能性があるため、懐疑的な立場を取っています。新たに焙煎機を導入される方は排気に関する検討を十分に行うことを強くお勧めします。


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