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KURIYA COFFEE ROASTERS BLOG

コーヒーと化学の話

当店の200gパックのコーヒー豆は、下の写真のように真空パックされています・・・というのは間違いです。

真空になっているように見えるのは、酸素と二酸化炭素を吸収する薬剤を同封しているからです。

コーヒー豆の天敵は酸素、酸化が進むとどんどん美味しさが失われてしまいます。

二酸化炭素は、焙煎後にコーヒー豆から放出され続けるため、密閉すると袋は破裂してしまいます。そのため、コーヒー袋には二酸化炭素を袋の外に排出する弁が付いています。ですがこの薬剤のおかげで弁をつけなくても破裂しません。

焙煎したてのコーヒー豆を密閉できる袋に入れ、封をすることなくしばらく放置すると、コーヒー豆から激しく放出される二酸化炭素のせいで、二酸化炭素より軽い空気中の分子、つまり酸素や窒素は袋の外に押し出されます。その時点で密閉すると、袋の中にはほぼ二酸化炭素だけが存在する状態となります。しかし二酸化炭素は薬剤により吸着され、なくなります。わずかに残っている酸素も同時に吸着されます。そうすると袋の中にはほとんど空気が存在しない状態となるため、見かけ上真空パックしたような外観となるわけです。袋の中にわずかに残っているとすれば窒素(N2)です。つまり袋の中の気体は、真空に近い窒素ガスの状態となります。

窒素は他の物質と結びつきにくい不活性ガスで、食品を長持ちさせるために使われています。したがって、上記のような状況はコーヒー豆を保管するのに最適な環境となり、常温で数ヶ月は美味しさを保つことができます。

話は変わりますが、当店自慢のニトロコーヒーは、Cold Brew Coffeeに窒素ガスを注入しますが、こちらのガスは亜酸化窒素ガス(N2O)です。N2は水溶性がありませんが、N2Oは水に溶けるため、味覚に変化が生じます。その変化により、より甘い液体となるという仕組みです。(ちなみにN2Oは人体に害はありません)

最近、某メーカーが出しているニトロコーヒーはN2ガスを使っているらしいですね。それでは見かけ上の泡が立つだけで、味はただのアイスコーヒーです。

以上、コーヒーと化学の話でした。

IMG_1647 Cold Brew Nitro Coffee


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